これは『月刊KONMA08』の過去記事をカテゴリー別に分け記事を加筆・再編集したものです。
旅人物語 第5話
前回までの『旅人物語』は...
もう5話なのにまだ北海道に行ってません。
色々とあ~だこうだと昔話を思い出しておりましたが…
いよいよ旅立つ前日の夜に親父から呼び出しをくらうのである。
親父『ちょっと話しよか』
普段口数の少ない父親は昔ながらの背中で語るタイプである。
今でこそ孫やらひ孫もでき穏和なおじいちゃんではあるが昔はそれこそ私にとっては怖い存在であった…
と同時に何やかんやで一番尊敬をしていた。もちろん今でも。
高校を卒業して一緒にお店でお酒を飲むようになり色々と話をし親父に一人の男として認めてもらえたのが嬉しかった。
そんな親父が私が北海道に独り旅するのを聞き呼びだした。
親父の部屋に行くと茶封筒を私に渡して
親父『困った時に読め』
私『読む?』
親父は仕事の関係上昔から松下幸之助が好きだった。
なので幸之助の名言か何かを手紙に書いたのだろう。
私『ありがとう』
親父『とりあえず毎日母さんに電話すること』
※当時携帯やポケベルはないので公衆電話からの2コールを『無事ですよ』と言う合図にしてました。
1989年8月7日 月曜日
旅立ちの朝を迎える…
…つづく
最後まで読んで下さりありがとうございました。
この続きは7月15日(日)更新予定の
Vol.08 夏号《後篇》で。